さばぺんタイムス

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「自閉症スペクトラムとは何か」読みました。結局みんな同じ人間

 

 

この本の著者の方は「自閉症」についての基礎研究をされている方です。

 

発達障害とは何か?」「自閉症スペクトラムとは何か?」ということについて、とても分かりやすく、あるいは新たな視点に気付かせてくれる、そんな本だと思います。

 

「障害」、特に「発達障害」という言葉を扱うにあたってかなり見落とされがちだと思うのですが、

障害は絶対的なものではなく、個人と社会との関係によって決まっている

(p14,l13から引用)

ということは、多くの人に分かってほしいなあと思うんですよね。

「『当たり前の社会』のしくみにうまく適応できない」だけで、みんな同じ人間なんですよ。

 

「障害」という名前がついただけで「『我々』とはちがう何か」扱いをする社会。きっと昔に比べればそういうことも無くなってきたのでしょうが、それでもそれは現代に存在していると思うのですね。そうでもなければ、植松聖のような人間は現れないわけですから。

 

そうではなくて、みんな同じ人間。これは「知的障害」にだって同じことが言えると思っています。ちょっと勉強ができないだけ。ちょっと時計の読み方が分からないだけ。であって、そこにちがいなんてものは存在しないんですよ。

 

できないものはできない。そんなの、誰だって同じです。それを、「障害」という名前がついたからといって腫れ物に触れるように扱う、それは間違っているのではないかな。

 

逆に言えば、普段何事もなく生活しているような人たちの中にだって、誰にも言い出せない困難を抱えている人がいるかもしれなくて。「障害」と名のついた方々は救われても、そういった方々が見過ごされる。それはそれで問題ではないでしょうか。

 

支援に区別をすべきではないということを言いたいのです。困っている人がいたら助ける、という当たり前のことを、できるような社会じゃなければいけないと思うのだよなあ。

 

自分自身、子どものころは「彼らは違う何かだ」と思っていたことがあります。そういった苦い思い出があるからこそ、こういったことをよく考えます。

 

そういった考えを持っていた、あるいは今も持っている、そういう方々に是非読んでいただきたい本です。

 

 

ところで、この本の中で「定型発達症候群」という言葉が出てきます。これは、この「みんな同じ人間」を考えるうえでとてもいいキーワードだと思いますので、ぜひ知っていただきたいです。

 

 

マンガで描かれている方がいらっしゃいます。とても分かりやすいと思いました。ぜひどうぞ。

 

ァディオ───(`・ω・´)ノ───ス